どっぷり汗をかいたあとの、
弱冷車に感謝とあたたかい心を感じる今日この頃。
海外で暮らしていたときの、
あの悪意とも取れる強烈な冷房が、ほんといやだったことを思い出す。
でも、ステキなニューヨークのロマンスも同時に思い出すの。
でも、これは、クリスマスの話だから、
少しシーズンが違うんだけど、
ニューヨークは、誰もが夢を叶えるために世界中から集まるところのひとつ。
毎日が刺激的。
ゆいたんは、ダンスを極めたくて行こうと思ったんだけど、
自分を探しに
夢を探しに
渡米。
向こうで過ごした9ヶ月はそれはそれは楽しかったんだ。
でもね、結果的には、
ニューヨークは、
夢を探しにいくところではなく
夢を叶えるための場所
だということに気づいたんだよね。
ゆいたんにとって、
一つの夢が終わった後で渡ったから、
次の夢がやっぱり見つからないまま、しばらく模索した。
刺激的なだけに、誘惑も悪も多い。
流されて、結局当初の目的も果たせないまま
生活を送っている人もいっぱいいた。
ルームメイトは、美容師を日本でしていて、
ニューヨークが大好きで、
見た感じはそんなに強い意志も無さそうなのに、
粘りづよく今でもNYにいて、
結婚して、今は現地の人になってる。
彼女の根性のすごさを思い知ったね。
あれでこその人だなって。
尊敬。
色々あったけど。
そんなときに、知り合った、ファッションデザイナー志望の彼。
Sは、180センチは軽くあるイケメン。
女の子なら、誰もがほっとかないだろうなっていう部類の人。
当然ゆいたんも、好きになった。
彼の家で、ホームパーティのあと、
泊まっていくだろ?
って。
いや、ルームメイトもいるから一応帰れるんだけど。
まぁ、一緒にいたいけど、、、
モジモジしてる間に、泊まることに。
ドキドキしながらも、安眠。
朝を迎えると、彼の顔がすぐそこに。
あ
れ
?
服着てる。
そうなんです。ただの添い寝です。
彼はもしかしてゲイなんではなかろうかと?何度か思ったぐらい
一切手を出してこなかった。
ゆいたんの住んでいたアパートには、
バルコニーがあって、
まるでロミオとジュリエットの舞台のワンシーンを演じることができるかのような作りになっている。
演じないけど。
ある日、彼と知り合うきっかけになった男友達と、
ジョギングに行こうということになった。
夜のニューヨークをランニングなんて、ステキ!
でも、一人では怖いので、一緒に行ってもらうことに。
ところが、彼に用事ができて、
変わりにSくんが付き合ってくれることに。
彼はかっこいいから、
私のことなんて、これっぽっちもなんとも思ってないのだろうと。
私もそのまま、仲良く出かけた。
実は彼、学生時代に水泳で全国大会にまでいってるツワモノ。
こっちがヘトヘトになっているところ、
蛇行するように遊び感覚で走れるのもうなづける。
キムタクと同じで、
どこまでかっこいいの?
そう思う。
今は、東京でファッションデザイナーとして、活躍してる。
そして最近独立をしたらしいことを小耳にはさんだ。
どこまでもトップを目指すあたりが、彼の根性。
ゆいたんが、ニューヨーク→イギリスのオックスフォードに留学を決めたときに、
英語ペラペラになる!
といっていたら、
無理だって。
ニューヨーク離れて寂しくなっちゃうんじゃないのー?
とか、
やたら、マイナスなこと言って、
私の前向きな気持ちをオレさせるもんだから、
もっと賛成してくれてもいいのに、
感じ悪いなーって思っていたら、
最後に
本当に行くのか?
行くなよ。
って、真剣に言われた。
後ろ向きではなくて、
単にゆいたんと離れたくないメッセージだったみたい。
そんなこと、気づくわけがございません。
このころから恋愛偏差値サイアクレベルやのに
そんなことをイケメンに言われたところで
勘違いも甚だしい。
クリスマスイブのある日。
最寄駅で電車を待っていて、
ああ、こんな日にSくんと一緒に過ごせたら
どれだけ楽しい一日になるだろう
会いたいな・・・
って思いながらふと階段を見ると、
Sくんが上がってきた。
えっ?なんで?と思うのもつかの間
Merry Christmas!!
第一声目、それ?
かっこよすぎでしょ。
最寄駅はすぐ隣で、郵便局に来ていたらしい。
あの時の彼の顔と、この運命の出会い的な
ゆいたんの妄想じゃないロマンスは一生忘れることができない。
だから、今でもずっと彼はかっこいい。
こうやって10年以上になる関係を続けてこられるのは
やはり縁のある証拠。
そういや、これも始まってもいなければ
終わってもいない恋愛。
そして始まることもないかもしれない。
そんな関係も悪くないかね。
でもいつか、彼も結婚する時が来るのだろう。
できれば、ゆいたんのウェディングドレス
デザインしてほしいな~♪